ストレスは人によって感じる要因は様々であり、ストレスを感じる度合いも個人差があります。
日常生活に追われていたり、他に考えなければならないことがあると、つい自分のことは後回しにしてしまうこともあるのではないでしょうか。
しかし、日常生活ではつい見落としがちなストレスですが、放置しておくと重篤な症状となる可能性があるのです。

ストレスは放っておくと心身に不調をきたしたり、深刻な病気を招く恐れがあります。
例えばストレスが原因で
・頭痛
・肩こり
・腰痛
などの日常生活に影響を及ぼす症状から
・脳梗塞
・心筋梗塞
・糖尿病
・うつ病
・ガン
など重大な病気を引き起こすきっかけにもなるという事態が起こりえます。

ストレスとは心と身体に悪影響を及ぼす万病のもとになるのです。

＜なぜストレスが心身に悪影響を及ぼすのか？＞

人間がストレスを感じた時身体の中で2つの作用が起こります。
①ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールというホルモンが内蔵の副腎から分泌され、血液中のコルチゾールの濃度をを高めます。
このコルチゾールというホルモンは、分泌量が増えると心臓に指令を与えて心拍数を上昇させる働きがあります。
②自律神経の交感神経が活発になり、血圧を上昇させる。
人間には交感神経と副交感神経からなる自律神経と呼ばれる神経が存在しており、交感神経はストレスを感じた時優位になります。

この2つの作用が発生することにより
・高血圧
・不整脈
・動悸や息切れ
・便秘
などの症状が現れ、この状態が長く続くと上記で挙げたような重大な病気を引き起こす引き金にもなってしまうのです。

＜ストレスの原因＞

人間がストレスを感じる原因は大きく分けて2つあります。
①理想と現実のギャップ
・どうしてそんなことするの？
・なんでこうしてくれないの？
・なんで言ったことやらないの？
・あの人はどうしてああなの？
などの、「こうだったら良いのに」とか「こうあるべき」という理想が現実ではそうなっていない事でストレスが生じます。
例えば、「上司がパワハラしてくる」や、「部下に何度注意しても直さない」や、「子供が休みで家にいるのに宿題を全然やらない」や、「連絡を返してくれない」などといった状況が続くと徐々にストレスが蓄積されてしまいます。
最初はたいしたストレスに感じていなくても、それが積み重なると大きなストレスとなって心身に影響を及ぼします。

また、理想が高すぎる人や完璧主義者の人はストレスが溜まりやすいと言われているのもそのためです。
高い理想を持つことや物事に完璧を求めるのは決して悪いことではありません。
しかし、現実がその位置まで追いついていればそれは素晴らしい人生ですが、容易なことではないでしょう。
理想と現実のギャップの差が大きければ大きいほどストレスも比例して大きくなりますので、注意が必要です。

②環境の変化
・入学
・入居
・引っ越し
・就職
・転勤
などの生活環境や生活習慣の変化などのタイミングで人間はストレスを感じやすくなります。
環境が変わるという事は新たにやることや覚えることが増えたりします。
その上、新しい人との関わりなどで気を遣う場面や神経をすり減らすような事もあるかもしれません。
人生に変化を好む人ですら多少のストレスは感じるのでしょうが、変化を好まない人にとっては環境の変化というのが特に大きなストレスになります。
コロナウイルスの影響によりストレスを抱えている人が増えている背景には、このように生活リズムや生活スタイルの変化という要素も大きく関係しているのです。
 

＜ストレス診断>

自分はストレスが溜まっているのか？ストレスは心身に悪影響を及ぼすとはいえ、ストレスが溜まっているか溜まっていないのかがわからない、自分では気づけないという人も多いと思います。
そこで、ストレスを見極めるポイントがあります。それは”違和感”です。
違和感とはいつもと違う感覚であるという事です。
・寝つきが悪くなった
・いつもより食欲がない
・口数が少なくなった
・ちょっとしたことで疲れを感じるようになった
・以前よりも首や肩がこっている
・蕁麻疹がでるようになった
などのように今まででは無かった症状が表れてきたきたり、以前とは違った行動の変化などが表れてきたらそれはストレスが溜まっている可能性が高いと思われます。

重要なのは自分のストレスをしっかり把握することです。
ストレスがあるのかないのか、「今のままで大丈夫なのか？」「これまで通りやっていこう」「やり方を変える必要あるのか？」と自分と向き合いつつ、ストレスと上手に付き合っていくことです。
抱えているストレスが大きくなってしまうとリカバリーは容易ではありませんが、ストレスがまだ小さい段階で対処できれば心身への影響はごくわずかでしょう。
むしろ、多少のストレスは人生に程よい緊張感をもたらしてくれるスパイスであると言えるのではないでしょうか。

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